スーパーでパンを手に取るとき、気にするのは味や値段くらいかもしれません。
パンを包む袋やラベル、テープやフィルム。普段は意識しないそんなものまで、実は世界情勢とつながっています。
最近、ガス会社から値上げの案内が届きました。
従量単価は、たった21.4円/㎥の値上げ。
数字だけ見ると、「それくらいなら…」と思うかもしれません。
でも、うちのような小さなパン屋でも毎月190㎥ほど使います。
年間にすると、負担は5万円以上増える計算です。
パン1個を10円値上げすると、「高くなったね」と言われることがあります。
でも、その10円の裏側では、小麦だけじゃなく、バターも砂糖も、電気代も、ガス代も、包装資材も、少しずつ値上がりしています。
そして、包装資材の多くは石油製品。
原料となるナフサや原油価格、遠い国で起きている出来事や国際情勢の影響を受けています。
ニュースで流れる海外の出来事は、自分とは遠い世界の話のように感じます。
でも実際には、その影響がパン袋の価格になり、ラベルの価格になり、毎朝窯に火を入れるガス代になって返ってきます。
町の小さなパン屋と世界は、思っている以上につながっているのかもしれません。
だからといって、値上げは簡単ではありません。
「10円くらい」と思う人もいれば、「10円も上がった」と感じる人もいます。
遠い国で起きている出来事が、町の小さなパン屋の袋やラベルの値段につながっている。
世界は思っているより近い。
そんなことを考えながら、明日もまた窯に火を入れます。


