仕入れ業者から値上げのお知らせが届いた。
本当なら原価計算をやり直さなければならない。
小麦粉、砂糖、油脂類。
何がどれだけ上がったのか確認して、パン1個あたりの原価がいくら変わるのか計算しなければならない。
分かっている。
分かっているのだが、やらない。
朝の段階ではやる気満々だった。
「よし。15時になったら納品書を出力して、原価計算もやるぞ」
そう決めていた。
ところが15時になったら疲れた気がしてくる。
少し休憩しようと思う。
携帯を触る。
気付けば歴史のことを調べている。
さらに気付けば宇宙のことを考えている。
ブラックホールって結局どうなっているんだろう。
宇宙の始まりって何なんだろう。
そんなことを考えている。
いや、原価計算しろよ。
自分でもそう思う。
パソコンの前には座っている。
でも仕事は進まない。
それどころかテーブルの上もひどい。
書類。
コップ。
ティッシュ。
なぜか醤油。
積み上がった書類は真っ直ぐではなく少しずつ傾いていて、そのうち崩れる。
片付ければいい。
それも分かっている。
でも気力がわかない。
不思議なもので、夜中から起きてパンを焼くことはできる。
重い材料を運ぶこともできる。
給食配送もできる。
納品もできる。
でも机の上を片付けることと、エクセルを開いて原価計算することだけが妙に難しい。
なぜなんだろう。
今この記事を書いている間にも、原価計算は終わっていない。
ブログを書いている場合ではない。
分かっている。
だからこの記事を投稿したら、納品書を出力して、原価計算を少しだけやる。
少しだけ。
たぶん。
いや、やる。

